健康コラム
2014年9月29日 月曜日
乳がんのおはなし
乳がんのおはなし
乳がんは中年女性に最も多い癌で、女性の12人に1人がかかり、年間12000人の方が亡くなられています。乳がんは、ほとんどが女性ホルモンに依存する癌であり、40歳代後半をピークにして、20歳代から80歳代まで幅広い年代に発生します。
他の癌と同じように早期発見が大切です。ただ、乳がんは体の表面にある乳房にできるので、自分で見つけることができる数少ない癌といえます。
◆ 症状
自覚症状は、「乳房のしこり」ですが、ボリュームのある乳房では、小さなしこりを触知することが難しく、癌とわかった時点でかなり進行していることがあります。早期発見するためには、マンモグラフィーや超音波検査を受けられることが大切です。
日本は欧米にくらべ検診の受診率が圧倒的に低かったのですが、最近は行政による啓蒙活動のためか、しこりとして自覚する前に、検診で見つかることが増えてきました。
◆ 鑑別診断
しこりがすべて乳がんというわけではありません。乳腺症といって生理のある女性に特有の乳腺の変化や、線維腺腫という良性の腫瘍もあります。
◆ 検査方法
視診・触診で、皮膚の変化やしこりの有無を確認します。その上で、乳房レントゲン撮影(マンモグラフィー)や超音波検査を行います。その結果、腫瘍陰影があれば、針で穿刺をして細胞をとり、顕微鏡でがん細胞の有無を確認します。癌が確定すれば、MRIやPET検査で癌の広がりを調べることもあります。
◆ 治療方法
手術、化学療法、ホルモン治療、放射線治療が乳がんの治療方法です。手術と放射線治療は、その部位だけに有効な治療なので局所療法といい、化学療法やホルモン治療は体全体に対する治療なので全身療法といいます。乳がんの進行度、転移の有無、癌細胞の種類によって、4つの治療方法を組み合わせて治療を進めていきます。
最近は、化学療法やホルモン治療の新しい薬が数多く開発されてきており、転移や再発した場合でもかなりの効果を期待できるようになりました。
以上乳がんについて簡単にご説明しました。早期発見・早期治療をすれば、恐れるに足りない病気です。ぜひ色々な機会を捉えて、検診を受けるようにしてください。
投稿
新須磨病院 院長 澤田勝寛
乳がんは中年女性に最も多い癌で、女性の12人に1人がかかり、年間12000人の方が亡くなられています。乳がんは、ほとんどが女性ホルモンに依存する癌であり、40歳代後半をピークにして、20歳代から80歳代まで幅広い年代に発生します。
他の癌と同じように早期発見が大切です。ただ、乳がんは体の表面にある乳房にできるので、自分で見つけることができる数少ない癌といえます。
◆ 症状
自覚症状は、「乳房のしこり」ですが、ボリュームのある乳房では、小さなしこりを触知することが難しく、癌とわかった時点でかなり進行していることがあります。早期発見するためには、マンモグラフィーや超音波検査を受けられることが大切です。
日本は欧米にくらべ検診の受診率が圧倒的に低かったのですが、最近は行政による啓蒙活動のためか、しこりとして自覚する前に、検診で見つかることが増えてきました。
◆ 鑑別診断
しこりがすべて乳がんというわけではありません。乳腺症といって生理のある女性に特有の乳腺の変化や、線維腺腫という良性の腫瘍もあります。
◆ 検査方法
視診・触診で、皮膚の変化やしこりの有無を確認します。その上で、乳房レントゲン撮影(マンモグラフィー)や超音波検査を行います。その結果、腫瘍陰影があれば、針で穿刺をして細胞をとり、顕微鏡でがん細胞の有無を確認します。癌が確定すれば、MRIやPET検査で癌の広がりを調べることもあります。
◆ 治療方法
手術、化学療法、ホルモン治療、放射線治療が乳がんの治療方法です。手術と放射線治療は、その部位だけに有効な治療なので局所療法といい、化学療法やホルモン治療は体全体に対する治療なので全身療法といいます。乳がんの進行度、転移の有無、癌細胞の種類によって、4つの治療方法を組み合わせて治療を進めていきます。
最近は、化学療法やホルモン治療の新しい薬が数多く開発されてきており、転移や再発した場合でもかなりの効果を期待できるようになりました。
以上乳がんについて簡単にご説明しました。早期発見・早期治療をすれば、恐れるに足りない病気です。ぜひ色々な機会を捉えて、検診を受けるようにしてください。
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新須磨病院 院長 澤田勝寛