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健康コラム

2019年10月 1日 火曜日

へバーデン結節のおはなし

 へバーデン結節は、人差し指から小指にかけて、第一関節が変形したり、赤く腫れ上がったりする病気です。親指には起こりません。40歳代くらいから発症します。女性に多くみられます。原因は不明ですが、女性ホルモンが低下してくると、発症するのではないかと考えられています。よく、リウマチではないかと思われ、来院されることが多いですが、リウマチとは異なります。リウマチの場合は、第一関節の変形は起こりにくく、第二関節より体に近い関節に変形をきたします。そして、リウマチは血液検査でリウマチ因子を調べて特定しますが、へバーデン結節では、リウマチ因子は上がりません。余談ですが、第二関節だけが変形する病気を、ブシャール結節といいます。
 レントゲン写真を撮るとよく分かります。第一関節の変形が強く、第二関節から手関節辺りには、変形が見られないことが多いです。痛みは、しばらく続きますが、第一関節の変形が一旦落ち着くと痛みも治まります。ですが、また、別の指の第一関節の変形が進みだすと、その指に痛みが起こります。そうして繰り返していくことで、人差し指から小指にかけて徐々に変形していっているのです。
 第一関節が曲がると痛みを認めます。第一関節を意識して全く動かさなければ痛みを感じずに済みますが、日常生活ではそういうわけにはいきません。痛み止めを飲んだり、塗り薬や貼り薬を使っても、動かせば痛いのです。ですので、いかに動かさないかがポイントになります。ピンを入れて固定する手術もありますが、まず行われることはありません。金属を使用した指を固定する装具もありますが、料理など水回りの仕事には大変不便です。いろいろと試したのですが、やはりテーピングが良いようです。
 25mm幅のテープを使用します。運動用のテーピングテープは切りにくく使いづらいので、指で簡単にきれいに切れる固定用テープを使用しています。第一関節のみに5-6回巻き付けます。1-2回巻いただけでは、固定力が弱く、第一関節が曲がってしまいます。これだけで、第一関節は曲がりにくくなるので、痛みを感じにくくなります。テープを巻いたまま、料理など、水回りの仕事もしていただいています。テープにもよりますが、濡れても乾きやすいので、何度も拭いてそのまま使用していただいています。テープで指がかぶれたり、汚れたりしたときは、外したり、休ませたり、貼り替えたりして様子を見ていただきます。一度、ご自分で試してみてください。

投稿
本城外科 院長 本城 雅史

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