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健康コラム

2020年3月 2日 月曜日

骨粗鬆症のおはなし

立った状態からこける程度の衝撃で骨折してしまうことを脆弱性骨折と言います。2013年の要支援・要介護認定の原因で、転倒・骨折は11.8%で4位となっていて、転倒・骨折は日本人の健康寿命を縮める一つの要因になっています。
脆弱性骨折を起こしやすい部位は手首(橈骨遠位端)、肩の付け根(上腕骨近位部)、背中・腰(椎体)、足の付け根(大腿骨近位部)などです。特に大腿骨近位部骨折は単に移動能力や生活機能を低下させるだけでなく、受傷後1年の死亡率は10-15%と高く予後も不良です。近畿大や大阪医大のグループの調査で、兵庫県は40歳以降の女性の大腿骨頸部骨折の発生率が全国1位でした。
骨粗鬆症の危険因子は加齢、家族歴(一親等の大腿骨頸部骨折)、脆弱性骨折の既往、基礎疾患として甲状腺機能亢進症、2型糖尿病、慢性腎臓病、慢性閉塞性肺疾患などがあります。
整形外科の先生方と連携しリスクのある方への啓蒙を行い、未然に骨折を防ぐことが大切と考えています。

投稿
阿部内科医院 院長 阿部泰尚

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